カクカクの北海道Uターン週記

「元」日本語教師 /「元」旧司法試験受験生によるカクカクの北海道Uターン週記

バレンタインデー

 気がつけば2月も中旬。一昨日は、例のバレンタインデーだった。
 
 少年時代の私にとって、この日は1年で最も「学校に行きたくない日」であった。日曜日に重なったりすると、それはもう大変に嬉しかったものである。
 
 誤解なきように書いておくが、私は決してモテなかったわけではない。否、恐らくは学年でもトップクラスの色男だったはずである。
 
 
 「下駄箱にチョコレート、その傍らには丸文字で書かれた手紙」というベタなパターンはもちろん、「ペアのネックレス(2つ組み合わせるとハート形になる例のヤツの片方)」を渡されたこともあった(話したこともない隣のクラスの子である。今考えれば強引だよなあ)。さらに、「手編みのマフラーとチョコレートのセット」などという極めて重たい(重量が、ではない)場合もあった(これは私の全く知らない後輩)。その度に種々の思いを抱きつつ、基本的にはご辞退申し上げたわけである。
 
 先方には、「ありがたい」という気持ちよりは「迷惑」もしくは「厄介」という気持ちが強かった(ゴメンナサイ)。(チョコレートだけならともかく)口に入らないものをもらっても処置に困るし、友達にも冷やかされる。知った相手ならその後が気まずいということもある。親にはどう報告しようか、黙っているべきか…まったく面倒なことをしてくれるよなあ的感情である。
 
 自分のスタンスとしても、人として、こういう場合はその気がなくてももらっておくべきなのか、拒否の姿勢を貫くべきなのか、もらわずにそれでいて関係を良好に保つことはできないものか…など、思いは複雑に入り乱れたわけである。
 
 また、もらったものがいわゆる「義理チョコ」であった場合も、何か「お返し」をせねばならないものか、「お返し」をしたりするとあらぬ誤解を与えてしまうのではないか、そもそもこれは本当に「義理チョコ」なのか…など別な問題が生じ得る。チョコレートは、この日に限っては、少年を苦しめたのである。
 
 
 というわけで、何かと気を遣うこととなるバレンタインデーは本当に嫌いだった(少年は、2週間ほども前から、人知れず悩んでいたのである)。ま、そういう理由で嫌いだったのは小学校高学年〜中学卒業までの話。高校生になって以降はまるでモテなくなり(周囲に女の子も少なくなった←言い訳)、嫌いの理由も一般的なものとなるのであるが、いずれにしてもこういう習慣は罪なことではある。
 
 さて今年は、写真のように妻が朝からクリーム&チョコいっぱいのパンケーキを作ってくれ、大変充実した2月14日となった(その他、母がそれは美味しいチョコレートをくれた。ありがとう)。今となっては、美味しいチョコレートをただヘラヘラと食べられる。色々思い悩まずにすむバレンタインデー万歳、である。
 
 
*追記1) 先日、姉貴のところより、テレビ/ビデオを頂戴した(もちろんお下がり)。今までが今までだったので、ビックリするほどの大画面に圧倒されています。ありがとう。
 
*追記2) プリンタ、いよいよ先が見えてきたようで、ある状況下で「黒が出ない」という状態に(“ブルーブラック”となってしまう(笑)。現状ではさしたる不都合はないのだが)。あと少し、せめて母の日まで頑張ってもらいたいものである。