少し前から考えていた車中泊を遂に敢行した*1。
日曜に山梨県の清里付近に所用があったので、<土曜の朝出発 → その夜を車中泊して → 翌日用を足して帰る>というプランである。今回利用した道の駅「信州蔦木宿」は長野と山梨の県境近く(長野側)にある。有名な車中泊スポットだそうな(こちら参照)。
阪神大震災の年に、4人(大人3人+子ども1人=私・妻・妻の友人・その小学生の子ども)でニュージーランドを旅行をしたことがあるのだが、その際は現地でキャンパーを借りて2週間ぐらい(だったかな)車中泊ドライブをした。三菱のCANTERがベースのキャンパーは、シャワーありトイレあり(どちらも使わなかったけど)の本格仕様で、4人がゆったり “生活” することができた(写真は当時の三菱CANTER。実際に運転したのはこれを改造したもの)。
マニュアル車で、通常の発進には2速を用いた。排気ブレーキや(ディーゼル車の)グローランプなど初めてのことも多く、当初は戸惑ったが*2慣れてくるとそれは楽しい珍道中だった。そうそう、思いがけず高さがあって、ショップの屋根に危うくぶつけそうになって肝を冷やしたりもしたっけ…(遠い目)。
さて、今回の車中泊、“宿” はいつものオレンジ号である。フィットRS(GE8)は、全長3,915mm・全幅1,695mm・全高1,500mm*3のボディサイズ。押しも押されもせぬBセグメントの王道コンパクトカーである。これに、(サイズは小さめ*4だが)大人2人が寝泊りしようというのである。
いくらなんでも無茶でしょう、と思ったあなた。チッチッチ。全然そんなことはなかった。非常に快適に一晩を過ごすことができたのであった。
以下、<買物>と<ドライブ>と<宿泊>に分けてご報告することとする(なんか壮大な感じになってきちゃったな(笑))。
<買物>
タイヤ購入の際のエントリー(こちら)に、「インフレータブルマットなどもポチった」と書いたが、車中泊をするにあたり、何点か購入したものがある。そのうち3つをご紹介。
1)インフレータブルマット(こちら)×2
要はエアーマット的なものであるが、展開時に空気を入れる必要がない(バルブを開けると自動膨張する)。使わないときは丸めておくのだが、そうするとサンドバッグ的な様相。ちょっと嵩張るがどうということはない。写真は開封前のものとバルブ部分を拡大したもの。
購入したマットは8cm厚で、車中泊仕様にした際(後述)のフロアの継ぎ目を完全に吸収してくれた。実は事前に部屋で展開してみて、2晩ほど実際に寝てみたのだが、寝心地はなかなかであった。これは強く推奨できる。
2)カーテン
言うまでもなく、目隠しは必須である。フロントはサンバイザーに特大のバスタオルを挟めばいけるかな、と踏んでいた(実際想定どおりだった)が、サイドとリアはそう容易ではない。
サイドについては、AUTOBACSで安価なカーテンを購入(2枚入りを2セット)。吸盤タイプの安易なものだが、十二分にものの役に立った。
リアはその場で考えればどうにかなるかな、とバスタオルや洗濯バサミなどを用意して(文字通り)見切り発車したのだが、果たしてどうにかなった(笑)。
現地で発見したのだが、オレンジ号にはリアシート上の天井にチャイルドシート固定用のアンカー*5が2つあった。そのアンカーを巧みに利用し、無理のない形で目隠し(フロント同様特大バスタオルで)をセットすることに成功したのであった。
3)ランタン
車中泊の必需品、といろいろなサイトで推奨されていたので購入。LEDの懐中電灯は3本あるし、正直なくてもいけるかなと思っていたのだが、ヨドバシカメラのポイントで(=実質無料で)手に入るので。購入したのはこちら。
明るいことはもちろん、小さくて軽く簡便で非常に重宝した。私も推奨しときます。
…その他、ニトリの低反発座布団など、「普段使うために購入したが、実は車中泊にも活かせるかなと妄想していた」などというものもあるが、それはまた次の機会に。
<ドライブ>
今回は、早朝に出て(タイヤの “皮むき” 的な意味合いも込めて)なるべく下道をとことこと、というコンセプトで走った(往路406km・復路400kmだった)。往路で高速に乗ったのは、中津川I.C. 〜 飯田I.C.までの40km強(例の恵那山トンネル*6=上り8,650m・下り8,490m)のあたりですね)のみ。
道路は不思議なほど空いており、もしかしたら度重なる天災(西日本の台風や北海道の地震)に起因する自粛ムードなのかななどとも思ったりしたが、おそらくはこの後のシルバーウィークに向けて、皆さん英気を養っていた(散在することを自重していた)というところなのでしょう。
下道を走ると地元の風景がよくわかり面白いものである。帰り道ではR21沿いのお店で名古屋メシを食うことができた(あんかけスパ)。初めて食ったがなかなかイケる(変な食べ物だけど)。かかっている “あん” はサルサソース的な味である。麺は2mmの極太麺だとか。写真は “パリパリチキン” とカキフライをトッピングしたもの。
タイヤであるが、第一印象どおり「まろやか」「マイルド」といった表現が合う。よく言うと「しなやか」あるいは「ソフト」で、悪く言うと「剛性不足」かな。扁平率が上がった(厚くなった)ようにも思える。明らかに静粛性は上がり、長距離を乗った際に疲れづらいと思われる。また、ハンドルが軽くなったのも確実で、途中ちょっと運転を代わった妻がビックリしていた。
気になる燃費は、今回の往復を終えたところで20.1km/L。山道も多かったしエアコンもかけ通しだった。また、いつもより荷物(車中泊グッズ)を積んで走ったことを考えれば上出来ではないかな。
<宿泊>
コンパクトカーで168cmと151cmの人間が同時に横になるためには、「フロントシートを前に出して倒し、リアシートを倒す」のが常識的なやり方である(と思われる)。オレンジ号はリアシートがダイブインする(背面を倒すと、連動して座面が下がる)ので、天地方向の高さを犠牲にすることなく(荷室から連続して)フルフラットにできる(この際、若干の継ぎ目ができるため、上述のインフレータブルマットでそれを吸収しようというわけである)。
なお、リアシートを倒す際はヘッドレストを抜いて、裏表を逆にして挿しておく。そうすることにより、リアシートとフロントシートとの間のギャップをなくすことができる。
こうすると、前席背もたれの裏側を頭にして身体を伸ばすことができる。縦方向は、168cmの私がギリギリではある(1人なら斜めになれるので、もっといけるはず)。しかし、横方向は大人2人が横に並んでも全く触れることがなく広々。着替えたりする際はシットアップすることになるが、天地方向も余裕あり。
写真は片側をフルフラットにした状態(荷室に滑り止めマットが敷いてあります)。わかりづらいが、テールゲート側からと前から。この上にマットを敷くわけですね。
今回気づいたポイントとして以下を挙げておく。
1)トノカバー
車中泊仕様にする際は、作業の効率上トノカバーを外して行うべきである。が、出来上がった後はトノカバーは戻しておく。その方が “棚” として有効であるし、トノカバーそのものが邪魔にならない。
2)目隠し
後席に手を付ける前に、フロントウィンドウの目隠しをしておきたい。居住空間を作った後の前席空間はミニマムとなり、作業に骨が折れるからである。
3)靴
思いの外、置き場所に苦労した。リアシートヘッドレスト下(横になったときに頭の下になる部分ですね)には十分な空間があるのだが、インフレータブルマットを敷くなどした後はそこへのアクセスが難しくなる(自分の身体の下になる)。今後の課題である。
今回は、いつもと違う方向から車内を眺めることとなったわけだが、各所にきめ細やかな配慮= “お・も・て・な・し” を見ることができた。上述のチャイルドシート固定用のアンカーもそうだが、いろいろな所にあるフックや小物入れ、また室内寸法を広げようとする工夫などなど。実によく考えられている。ホンダ恐るべし、である。
車中泊、夏は現実的でない(暑い)が、春秋は快適に、冬は着込めばどうにか、イケそうである。事前に場所をリサーチするなどの必要があるが、いいものであった。長野に所用があるし、近いうちに再びチャレンジしたい*7。