カクカクの北海道Uターン週記

「元」日本語教師 /「元」旧司法試験受験生によるカクカクの北海道Uターン週記

懐かしの

 昨日は引越し前最後の日曜日(荷物を出すのは14日。私が旅立つのは17日)で、私の実家に顔を出してきた。「(当分会えなくなるだろうから)昼食は何でもご馳走するよ」とのお言葉に甘えて、“週末ラーメン”に付き合ってもらった。
 行ったのは、実家からクルマですぐの有名店(F来軒)。私も何度か行ったことのある店だが、今では立派なビルが建っており、その2階が店舗となっている。この店は市内に3つ店舗があって、本店は私の通った高校の近くにある。もう30年も前になるが、その本店で初めて食ったラーメンの美味しさといったら……今でも忘れることができない。
 
 高校のとき、テストの度に悪友N君と賭けをした。点数の悪かった方が昼メシをおごる、というものである(N君はお父上と2代にわたる六華同窓生で、それは秀才であった……はずなのだが、不思議なことに、私は一度も賭けに負けなかった(笑)。まあ彼の家はそれなり以上に裕福だったはずなので、今も「申し訳ないことをした」とはさして思っていないのだが)。その記念すべき1勝目におごってもらったのが、F来軒本店の醤油ラーメンなのであった。
 小学生の頃は、家が文房具屋を経営しており、両親が多忙を極めたため、日曜の昼は出前のラーメン、ということはあったのだが、味は全く覚えていない。プロの作ったラーメンを食ったのはそのとき以来であったと思う。F来軒のラーメンは、形容のしようのない、まさに未体験の旨さで、少年は、「なるほど“札幌ラーメン”の名が全国に響き渡るはずだわい」と納得したのであった。
 
 (本店と比べてしまうと味は落ちると言わざるを得ないが)そこで正統の札幌ラーメンを堪能した後、送別カラオケ大会へ……と2店回るも空室がなく歌は断念。で、結局は実家に戻ってトランプゲームで大いに盛り上がったのでした。
 可愛い姪っ子にも(ちょっとだけだが)会うことができた。今度彼女に会うときまで、彼女は私のことを覚えていてくれるだろうか。