カクカクの北海道Uターン週記

「元」日本語教師 /「元」旧司法試験受験生によるカクカクの北海道Uターン週記

祝・合格!

 旭川の教え子が志望校(国立高専)に無事合格した(たった今、本人が弾んだ声で電話してきてくれた)。彼は推薦組なので、厳密に言えば「内定」なのであるが、とりあえずは目出度い。ささやかながらお手伝いさせていただいた私としても、それは嬉しいことである。
 
 塾講師や家庭教師という仕事柄、こういう嬉しい報告を受けることも多いのだが、無事に進路が決まった彼らには、いつも2つの言葉を贈ることにしている。
 
 一つ目は、今の気持ちを忘れるな、ということである。
 やったー、嬉しい、ホッとした……まずはこういう心持ちだと思うが、少し落ち着くと、「よーし、春から頑張るぞーっ」的な感情が湧いてくるのではなかろうか。それを覚えていてもらいたい(忘れてしまわぬよう、できれば紙に書くなどしておくとよい)。
 それなりに努力して、せっかく入った志望校での生活も、1ヶ月もすれば“日常”となり、やがては“倦怠”となって、何となく毎日が過ぎていくという循環にハマることがある(私がそうだった)。そういうときに、是非とも「今の気持ち」を思い出してもらいたいと思うのである。これからの何年かは、人生にとって実に貴重な、疾風怒濤の青春時代であって、無為に過ごしてはならないのである。
 
 もう一つは、環境に感謝せよ、ということである。
 「合格」を勝ち取ったのは言うまでもなく自分自身なわけだが、(特に中学生の場合)家族をはじめとする周囲の協力があったはず。それなくして、合格はあり得なかったことを肝に銘じてもらいたい。
 鉛筆や参考書を与えてくれたのも、塾に通わせてくれたのも、受験を支え、応援してくれた誰かであろう。もっと言えば、毎朝の食事だって、誰かが用意してくれているのだろう。今日の成功は、決して自分一人の手柄ではない。
 周りから「おめでとう」とか「よくやったね」とか言われるので、浮かれて得意になる気持ちは分かるし、努力が実ったのだから、自分を誉めてやるべきではある。しかし、勘違いはしないことである。
 
 「合格しました♪」と言ってくる子には、ここは一発締めておかないといけないな(勝って兜の緒を締めよ)、などと考えて、どうしても厳し目のことを言ってしまう(よって嫌われる(笑))のだが、自分がした後悔をしてほしくないと思う私なのである。
 
 *建人、おめでとう。春からの新生活、“ケントう”を祈ります。