カクカクの北海道Uターン週記

「元」日本語教師 /「元」旧司法試験受験生によるカクカクの北海道Uターン週記

始動

 6月頭の不合格発表以来、気力はずっと萎えたままだった。おまけに、それまでバイトしていた塾でリストラされ、ほとんど鬱かというほど気持ちは底に。動かなければともがいて、家庭教師の口を見つけたのが夏であった。しかし、必ずしも順風が吹かぬまま季節は秋である。
 
 来年の母の日(ないし海の日)に勝負できる頭に戻すには、流石にそろそろ動き出さねばならないし、しかし、あの苦しい日々を乗り切る自信もなく、かといってこのままの状況は打破せねばならず……と、まさに「よれよれ」或いは「へろへろ」という言葉をもって形容するのに相応しい悶々とした時間を過ごしたわけだが、とにかく再び始動することにした。
 
 私は1件、新しく塾講師の仕事をゲットし(仕事開始は来月頭から)、妻も今の居酒屋に加えて、別の仕事を探し始めた。
 
 司法試験は、(私のような凡人には)ヘラヘラと片手間に勉強して突破できるほど甘いものではない。何ヵ月か離れて、再び過去問を眺めてみたりすると、その厳しさを改めて思い知らされる。
 
 しかし、だからこそ挑戦する価値があるし、勝負する楽しさが味わえるというのもまた真実である。苦しい時間が待っていることは分かり切っているが、再びそこに身を投じてみようと思うのである。