カクカクの北海道Uターン週記

「元」日本語教師 /「元」旧司法試験受験生によるカクカクの北海道Uターン週記

勉強のコツ

 家庭教師生活も少しずつ軌道に乗りつつある。万々が一、このブログを教え子が見るようなことがあった場合に備えて?今日は私の考える「勉強のコツ」をエントリーしておく(実は、前にやっていたサイトに(1年以上前に)書いた内容の焼き直し)。
 
 さて、私によれば、学校生活で成功するために、最も重要なのは予習である。といっても、「明日習う予定なので、今日やっておく」というようなものでない。最低でも1年、できれば5年ぐらい前倒しで勉強しておくことである。
 
 かけ算の九九を習い始めた小学2年生の頃は、誰でも習熟するのに多少は苦労するものだが、中学生ぐらいになれば、かなりの劣等生でも、九九が出来ない子は(ほとんど)いない。山の上の方からだと、麓がよく見える。だから、とりあえずは何とか山頂に上ってしまうことである。
 
 私は一つ上に姉がいたので、彼女が中学を卒業するまでは、幸いにも「1年先」を予習できていた(お陰様で九九も1年生のうちに覚えることができた……三つぐらい上であればなあ(笑))。また、当時は実家が文房具店を営んでいたので、そこで売っている雑誌の全てを読むことができた。女性の裸が出ているような不健全なものもあったが、そういう「大人向け」の情報も小学校低学年のうちからインプットできていた(その種の雑誌からも有益な情報は得られる。例えば子ども向けの本ではお目にかかれない漢字を見ることができる)。
 
 高校に入って、最初の数学の時間、いきなりの抜き打ちテストがあった。そこで出されていた問題のほとんどは、「習っていない」もの(三角関数とか数列とか行列とか、中学生レベルでは太刀打ちできないもの)で、およそ何を聞かれているのかすら分からないものだったのである。
 
 次の時間にテストは返却されたのだが、その際、数学の教師はこう言い放った。
 
 「毎年、数Ⅲまで終わらせて入学してくる奴が、学年に3人はいる」と(実際、そんなテストでも、満点に近い点数を取っている同級生もいた)。
 
 また、高校2年時の倫社では、カントやデカルトの本(英語)を和訳することが宿題として出されたりしたが、それが大学入学後に夏休みの課題として出された本と重なって、随分ラクができた経験がある(蛇足であるが、その倫社のテストで、問題文がギリシャ語表記、というものが出たことがある)。
 
 今の世の中は、自分の名前で使用する漢字ですら、「習っていない」という理由でひらがな表記にしたりする。おまけに、ガキの名前に物凄い漢字を当てる親が多いから、中学校を卒業しても「自分の名前を漢字で書けない」という場合も出てくる(仮に、瑠奈(ルナ)という名前の子供は、小さいうちは「るな」又は「ルナ」と表記することになり、ある程度になると「る奈」又は「ル奈」と表記することになる)。習っていないなら、自習すべきなのである。皆、そこのところが分かっていない。
 
 とにかく、予習をするべきである。誤解を恐れずにいうと、よく分からなくてもいいから、とにかく前に進むべきである。そうすることが私の考える勉強のコツである。
 
 
 ま、そうはいっても、独力で先に進むのは難しいかもしれない。やはり指導者がいた方が安心ではある。……必要であれば、声を掛けて下さい(笑)。